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LPレコードのデジタル化(7) ベートーヴェン 交響曲第7番 

カルロス・クライバーのベートーヴェン交響曲第7番

 実はベートーヴェンの交響曲第7番に目覚めたのはフルトヴェングラーの演奏であった。
 例によってフルトヴェングラーの7番はすさまじい演奏で、この曲を最初にフルトヴェングラーで聴いたら、まず忘れられないと思う。 特に最終楽章の驀進していく演奏はフルトヴェングラーが我々に提示した最高のベートーベン像ではないかと思うくらいだ。 ベートーベンをイメージする姿は5番と7番だと思わせる演奏である。

 しかし今日の演奏スタイルから見るとフルトヴェングラー流の演奏は間違いと言われかねない。 例えば、このカルロス・クライバーの7番は今では有名な演奏であるが、この演奏もフルトヴェングラーと比べるとオトナシク聴こえるくらいなのである。 
 画像この交響曲にはニックネームはないが、ワーグナーが、この曲を ≪舞踏の聖化≫ と絶賛したことにより、躍動的に演奏する指揮者がほとんどだ。 だがクライバーは、必要以上に躍動的には指揮していない。 
 使われている譜面は父エーリッヒが手を加えたパート譜を使用していると言われているが、響きに古風な味わいがある。 第1楽章は静かに始まる。ダイナミックだが優美な感じが好ましい。 第2楽章も静かな音が交差する。 メランコリーな感じがいい。 通常の演奏とは異なる演奏だ。  第3・4楽章はかなり大きな改変が見られ、演奏内容も軽快に、そして躍動感に満ちた演奏をする。  「指揮者は『奏者にマジックをかけることが重要』」であるとクライバーは言っている。
  ベートーヴェンはどれもが素晴らしいが7番も名曲だ。 そして、クライバーが7番人気に貢献したともいえるかもしれない。
 ところで、このLPであるが、ジャケットはあのモノクロの影絵的なものとは違う。 ジャケとしてはこちらの方が思慮深い感じで良いと思う。 レコード番号は MG1030。 柴田南雄さんが解説を書いている。 LPの音はCDとは違って聴こえる。 当然と言えば当然だが・・・・ 
 やはりLPの音がいい。 CDに比べて弦の艶とキレ、音の輪郭や低弦のうねり等、音の分離、迫力など全く違うのだ。 LPレコードの持つ情報量はバカにできない。だからLP(アナログ)は止められない。 
 なお、デジタル化は Sound it!! を使用。 24Bit,96kHzで行った。 
 私のLPプレーヤの性能では、これ以上の分解能は必要ないであろう。

 参考: 
ベートーヴェン交響曲第7番イ長調 作品92
 A1.第1楽章 Poco Sostenuto- Vivace (13:30)
  2.第2楽章 Allegretto          (08:02)
 B1.第3楽章 Presto            (08:13)
  2.第4楽章 Allegro Con Brio      (08:34)

 1975年11月、ウィーン、ムジークフェイラザール
 カルロス・クライバー指揮
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 MG1030 独グラモフォン(ポリドール)
by ex_comocomo | 2012-02-27 17:17 | クラシックの楽しみ | Comments(0)
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